人事労務総務の皆様、いつもお世話になっております。

 11/1に買い物に出かけたところ、店内に暖房が入っておりました。そろそろ本格的な冬の準備もするころになりましたね。

 職場の環境という面では、事務所衛生基準規則(通称:事務所則)があり、法令で守らなければならない条件が定められています。温度と湿度は以下のように書かれています。
https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-36-2-0.htm

「事務所衛生基準規則 第二章 事務室の環境管理(第二条-第十二条)
第5条
3 事業者は、空気調和設備を設けている場合は、室の気温が17度以上28度以下及び相対湿度が40パーセント以上70パーセント以下になるように努めなければならない。」

 これからの季節はとくに「湿度」管理が重要になってきます。とくに湿度が40%以下だとインフルエンザウイルスが環境で生き残りやすく感染率が上がると考えられますので、加湿器の適切な使用などもご検討ください。加湿器を使用すると、だれが水を替えるのか掃除をするのかなどの問題も発生してしまいますが、、、。
参考記事「室温・湿度管理でインフル予防 20度以上、50~60%が理想」2015/11/19 日経プラスワン
https://style.nikkei.com/article/DGXKZO93955790T11C15A1W13001/

 新型コロナウイルス感染症ではまだここまでのデータはないようですが、一般的な風邪と同じく「高温多湿は流行しにくく低温低湿では流行が広がりやすい」傾向は複数論文で報告されています。
 今年は職場では皆さんマスクを着用されると思います。マスクは飛沫感染での感染症に対しては ①ひとに感染させない ②自分が感染しない 効果に加えて ③鼻腔口腔内の加湿 という効果がありますので、冬季のマスク着用はコロナが収束してからもおすすめです。
 ただし、マスク着用を続けると口呼吸になりがちですので、その点は注意が必要です。マスクを外しているときは口を閉じて鼻呼吸となるように意識してお過ごしください。

 この冬は新型コロナ感染症対策のため、適度な回数の換気も求められます。暖房機使用の際に電気代の問題も出てきますね。
 環境省では2005年からWARMBIZのキャンペーンを行っています。期間は11/1から3/31です。今年は出社制限でオフィスに出勤する人が少なくなり暖房効率が悪くなるかもしれませんね。個人でも防寒の対策をとって臨むのかなども衛生委員会で話しあいをしてもいいかもしれません。

環境省 WARMBIZ のHP
https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/warmbiz/

環境省 令和2年度のWARMBIZ開始の報道発表
https://www.env.go.jp/press/108577.html

 コロナ感染対策ばかりに追われる感のあるこの頃ですが、少し長期的に地球環境のためにひとりひとりができることを考えてみてもいいのかもしれません。

2020/11/3 産業医とねりこ記